● 住宅営業マンのための、初回接客の台本の作り方
こんにちは、渋谷です^^
住宅営業マンのみなさんにとって、初回接客って本当に大切です。
しかし、分かっていても、なかなかどうすれば良いのか?分からないという住宅営業マンの方も多いです。
では、初回接客の台本の、基本的な考え方とは?
まず、1つの「幹」となる台本を作成していきます。
細かいところは、最初は無視してOKです。細かすぎると、なかなか前に進みません。
そこでまず、一番最初に考えなければいけないこと。それは、お客様の気持ちです。お客様目線ですね。
住宅営業マン側から見た台本では、意味がないからです。
あくまでも、アポイントが取れるように、お客様側から見た初回接客の台本を作成していくことが重要になってきます。
そこでお客様は、なぜ住宅展示場にやってくるのか?ここから考えていきます。
まず、住宅営業マンのみなさんも、何か買い物をするときって、ある程度お店を探していきますよね。
住宅を検討しているお客様も同じで、ある程度インターネットや雑誌などで、会社を調べてから展示場へ向かいます。
ではなぜ、インターネットなどで調べているのに、わざわざ住宅営業マンがいる展示場へやってくるのでしょうか?
それは、インターネットなどでは分からない情報が欲しいからです。
では、お客様は何が分からないのか?答えは、「ずべて」です^^;
自分達の家のボリュームで、一体いくらするのか?それを自分達は払っていけるのか?
もちろんお客様の頭の中で、このようにハッキリと答えがあるわけではありません。
だから、住宅営業マンであるみなさんがリードしてあげる必要があるのです。
お客様っていうのは、本当はいろんなことを、住宅営業マンのみなさんに聞きたいのです。
しかし、何となく強引に営業されるのではないか?しつこく営業されたらイヤだ!こんな思いを漠然と持っているのです。
まず、この勘違いから外していく必要があります。
要は、お客様が、あなたに対して、何でも聞ける状態まで緊張や思い込みを外してあげるのです。
極端に言うと、展示場など案内する必要はないのです。極端に言うとですよ^^;
まずは、お客様が話しやすい環境を整えてあげることに集中すること。これが大切です。
これを踏まえて、台本を作成していく必要があります。
では、基本を書いていきますね。
・あいさつ
これは、当たり前ですね。すぐに、お客様の前に出て行くこと。アドバイザーさんにアンケートの取得をお願いするなどは論外です。
・自己紹介
しっかり、ゆっくりと話しながら、名刺を全員に渡します。意外に、ここが出来ていない方は多いです。
いきなり、展示場の案内には入らないこと。一旦、必ず、玄関でお客様を止めます。
そうしないと、お客様が勝手に見学をして廻り、住宅営業マンがお客様の後ろから付いていく、一番イヤなパターンに陥るからです。
・雑談
ここが苦手という方が多いですね。雑談は、よほど口が上手い方でないと、その場その場で対応することは難しいです。
・展示場の案内
よく展示場を案内しながら、永遠と説明をする方がいらっしゃいます。これは、残念ながら、お客様は聞いていません。
自分達の知りたいことなのか?何もお客様は分かっていないからです。
この時点で、いくら構造や設備などの説明をしても、お客様との距離は縮まりません。
展示場の案内の目的は、2つです。
・お客様との距離を縮めること。
・着座の予約を取ること。
着座をしないと、何もはじまりません。
極端に言うと、着座する前に、1から10まで説明してしまうと、いざ着座しても、もう何も話すことがなくなってしまいます。
例えば、
住宅営業マン
「こちらが見ての通り、キッチンです。ちなみに、◯◯万円です^^」
お客様
「◯◯万円!」
住宅営業マン
「今お使いのキッチンと比べていかがですか?」
お客様
「そんなこと言われても、比べ物になりませんよ」
ここまでは、当たり前のことですね。これで終わると、お客様は何も話してくれません。
そこで、
住宅営業マン
「まー、このようなキッチンを付けられる方は少ないです。キッチンも今は、本当に種類がありますからね」
住宅営業マン
「ちなみに、今のキッチンで、こうなったら良いなー!というようなことはございませんか?例えば、もっと鍋などの収納がたくさん欲しいとか、作業スペースが欲しいとか・・・」
ここでのポイントは、「今のキッチンが、どうなると良いですか?」と質問しているところです。
要は、お客様が、「どうなったら良いなー」ということを、お客様の口から話していただくようにすること。
よく、「今のキッチンで、不便なところはありませんか?」と、お客様の不満点を見つけると良い、と言われています。
不満な点など、山ほどあります。もちろん、その不便なことを、「◯◯すれば解決できますよ^^」というセールストークも有効です。
しかし、これは、リフォームです。今の不便を解決するには、リフォームで十分なのです。
それでは、お客様の買う気はUPしません。
そうではなく、あくまで、お客様に買う気をUPしてもらわなければならないのです。
そのためには、お客様が、どうなる!ということをイメージしてもらう必要があります。
なので、「もし、仮に、お家を建てるとしたら、キッチンは、どんな空間にしたいですか?」の方が、お客様の夢が膨らむのです。
そして、ここで、着座の予約を取りにいきます。
住宅営業マン
「いろんなキッチンの写真をまとめた写真集を私が持っていますので、あとでお見せしますね^^」
お客様
「ええ、お願いします」
このように、どんどん、着座の予約を取っていきます。
もちろん、普通に着座するのも構いません。例えば、アドバイザーさんが、「コーヒーを入れたので、こちらにどうぞ」こういう風景、結構ありますよね?
ただ、この場合は、あくまで、コーヒーを入れたから自然に着座になるだけのこと。
それでは、ダメなのです。
お客様が、あなたの資料を見たい!あなたの説明を聞きたい!と思ってもらって、着座するのです。
そうすれば、着座=あなたの説明を聞く。という体制が出来上がります。
これが重要です。
展示場の案内をするときは、着座の予約をどんどん、取っていきましょう!
・いよいよ着座(ここからが勝負です)
お客様と着座したなら、いきなり説明に入るのはNGです。
よく見る光景で、住宅営業マンの方が、机の上に肘をおいて前向きになり説明をしています。
これでは、お客様は引いてしまいます。
着座しても、まずは住宅営業マンの手は、テーブルの下。焦る必要はありませんので、手は膝の上においておきます。
自然に会話をしていくのがコツです。
そして、少しづつ、お客様に対して質問をしていきます。
例えば、
住宅営業マン
「いかがですか?このような展示場をご見学されて、参考になられていますか?」
お客様
「んー、まー、そうですねー」
住宅営業マン
「現実には、多くのお客様が、このような展示場をご見学されて、いざ、お家に帰ると、ん?結局何も分からなかったな?っていう方が多いんですよね^^;」
お客様
「そう言われれば、そうかもしれませんね・・・」
ここで、筆談に入るための誘いの質問を投げかけていきます。
住宅営業マン
「結局のところ、注文住宅ですので、どれくらいの大きさで、一体いくらかかるのか?分かりませんよね?」
お客様
「そうですねー、みなさんどうしてるんですか?」
住宅営業マン
「みんさん、ご一緒ですよ^^いろんなメーカーを見学されても、結局その会社のアピールをされて終わりですから^^;」
住宅営業マン
「もし、◯◯さんさえ、よろしければ、◯◯さんが、もし仮に、お家を建てるとしたら、どれくらいのボリュームで、いくらぐらいかかるのか?カンタンに、ご説明いたしましょうか?」
ここから、はじめて筆談に入っていきます。あとは、お客様の希望を、どんどん筆談をしながら、聞き取っていけばOKです。
また、ここで重要なことは、写真集やいろんなカタログを準備しておくこと。
写真やカタログを見せながら具体的に、ゾーニングをしてあげて、お客様が、将来の自分達の住む家を、想像させることが重要です。
要は、お客様のイメージを、どんどん膨らませていく。そして、買う気をUPさせていくのです。
お客様というのは、展示場に来場してるときが、一番買う気があります。
適当に、展示場に来てるわけではありません。展示場に来るまでに、いろんな情報を調べ、家族で話し、「よし!行ってみよう」と思った時点で行動に移しています。
ですから、展示場に来場されたときが、一番のチャンスなのです。
・ここで、十分にお客様の要望を見える化できたら、次は資金計画に写っていきます。
資金計画のコツは、すべてを教えてあげること!
住宅会社から見た資金計画ではなく、お客様の財布から出て行くすべてのお金です。
ここで、質問です。
住宅営業マンのみなさんは、今まで契約したお客様が使った、お金をすべて把握していますか?
例えば、引っ越し費用、仮住まい費用、荷物の預け費用、家具などどこで買っているのか?
これらを把握していない場合は、注意が必要です。
みなさんが、知らないところで、お客様はお金を使っているわけです。
「こんなに、かかるとは、思わなかった・・・」
と言う、お客様の話は、本当によく聞きます。
お客様の財布から、実際に出て行く金額。これが資金計画です。
お客様の目線で考えていけば、当たり前のことですよね。
クルマでもそうですよね。車体価格と、乗り出し価格は、違います。
また、維持費もかかってきます。クルマの場合は、駐車場、税金、はたまた燃費、オイル交換など・・・
これらを、最初にすべて説明してくれる営業マンと、乗り出し価格までしか教えてくれない営業マン。
あなたは、どちらの営業マンから買いたいですか?
これは、住宅営業マンのみなさんにとっても、まったく同じことです。
資金計画は、すべて教えてあげること。それこそが、競合他社との、担当者レベルの差別化になります。
・そして、最後に、アポイントの打診
アポイントの打診は、全員に行うようにします。ここがネックになる住宅営業マンの方が多いです^^;
先程も話しましたように、展示場に来場してきているときが、お客様の買う気が一番あるときです。
この時点で、アポイントの打診ができないというのは、ここまでの接客が上手くいっていないということです。
しっかり、お客様の要望を聞き取り、お客様の買う気がUPするような接客をしていけば、自然な形でアポイントの打診をすることができるようになります。
一番ダメなのは、
住宅営業マン
「敷地を調査しておかないと、あとで、追加が発生したりすることがあります。敷地調査は無料ですので、やっておきませんか?」
お客様は、敷地調査など、興味がありません^^;このような方は少ないとは思いますが・・・
お客様は、将来の自分達の夢である家にしか興味がないのです。もちろん、敷地調査は必要です。
しかし、それはあくまで、プランを描いて提案するための途中経過の話です。
それよりも、自然な形で、
住宅営業マン
「いろいろと口では説明しましたが、実際にお家を建てている現場がありますので、一緒に一度見に行ってみませんか?」
と、サラッとお客様に伝えます。
住宅営業マン
「ちょうど、◯◯さんと同じくらいの規模の大きさなので、参考になりますよ^^」
このように、必ず、アポイントの打診をしていきます。もちろん、すべてのお客様にです。
断られも構いません。とにかく、アポイントの打診をしないことには、何もはじまらないからです。
もちろん、断られたときのことも考えて、追客の準備もきちんとしておきます。
・最後に、クロージングをかける!
これが、一番重要です。私が売れないころ、これが出来ていませんでした。
売れている先輩から、何度も何度も、「クロージングをかけろ!」と言われていました。
理由はカンタンです。
クロージングをかけておくことで、契約までの道ができるからです。
住宅営業マン
「もし、仮に、仮にですよ。私共の家づくりを少しでも良いなー、と感じていただけましたら、前向きにお話をすすめさせていただけませんか?」
お客様
「んー、ちょっとまだ、そこまでは・・・」
当然もちろん、断られます^^;でも、それで良いのです。
逆に、ここで、「はい、分かりました」というお客様の方が心配です^^;
住宅営業マン
「もちろん、気に入らなければ、お断りいただいても構いませんので。これは、こちらの都合ですから^^」
お客様
「本当に、断ると思いますよ」
住宅営業マン
「はい、もちろん、構いません^^」
これでOKです。ここで、お客様に、あなたが契約に向けて、話を進めたいことを、きちんと伝えることができました。
なので、お客様は、次のアポイントまでに、真剣に考えてくれるようになります。
あとは、お客様が満足するように、手紙を送り、現場の資料や説明などを送っていくと、お客様は、あなたのことをどんどん好きになってくれます。
しかし、もし、ここでクロージングを行わないと、どうなるか?
お客様は、何も考えず、ただ、現場を見に来るだけ・・・ただ、それだけです。
もちろん、アポイントの当日に、クロージングでも良いですよ。でも、お客様はどう思うでしょう?
「ただ見に来ただけなのに、やっぱり、騙された!」となるわけです。
これで、もう追客しても、契約は不可能です。
こうやって、優良なお客様を、どんどん潰している住宅営業マンの方が多いです。
例えば、ちょっと極端な話ですが、あなたが好きな女性がいたとします。
普通は、その女性を食事に誘い、デートを重ねながら、最後に告白します。
もし、最後の告白で、その好きな女性に断られたら、そこで終わりですよね。
住宅営業マンの場合は、これではダメなのです。最後に断れれるということは、あってはならないこと。
要は、最初に、好きな女性に、
「私は、あなたのことが好きです。いつかお付き合いをしたいと思っています。もし、よろしければ、食事でもいかがでしょうか?」
こう伝えると、女性の方は、次の食事までに、あなたのことを考えるようになります。
また、実際に、食事に来た貰えたら、それから、あなた自信をアピールしていけば良いのです。
また、例え、断られても、時期が早いので、ムダな時間を費やす必要がなくなります。
なので、次にいけるようになります。
まー、こんなことはないと思いますが、いわゆる、住宅営業マンであるあなたが、お客様にあなたの気持ちを伝えておかないと、お客様は何も考えてはくれませんし、何も検討してくれないのです。
そのような状態で、運良く、商談に入れたとしても、最後にフラれる可能性があるわけです。
最初に、クロージングをかけておくことで、お客様は、あなたのことを信頼に値するか?頼れる営業マンか?判断する目でみてくれるようになります。
だから、手紙やニュースレター、ブログが生きてくるわけです。
そうなると、もし仮に、話をすすめることが出来なくても、本当の追客というものが可能になります。
その場合は、契約に向けた追客になるので、意味があるものになるということです。
また、余談ですが、初回接客の台本を、1からパソコンなどで作成しようとすると、まずなかなか、前に進みません^^;
一番良い方法は、付箋に考えたことや、思いついたことを、どんどん書いていき、ノートの上に貼ってみる。
そして、あいさつの部分から、テーマごとに分けていくと、比較的やりやすいです。
ちなみに、私の場合は、大きな紙を自宅の壁に貼り、どんどん付箋を貼り付けて、初回接客の台本を考えていきました。
ここまでする必要はないと思いますが、参考にしてみてくださいね。
あなたも、台本を作成すると、売れるようになりますよ^^