● 私が予想もしないことで、お客様に契約を断わられた理由とは?
こんばんは、渋谷です。では、メルマガのつづきですね^^
私は、ある時、二世帯住宅を希望されているお客様を接客しました。大家族ですね。
そのお客様は、いつも名前だけ名乗り、アンケートには答えない方で有名でした。
いろんな展示場を見学していたので、情報が廻っていたんですね。
そこで、私はかけに出ました。要は、グイグイ!と押しこむように接客していったのです。
私
「そろそろ、ご満足いただけましたか?」
お客様
「ええ、もちろん!」
私
「では、お約束通り、アンケートへのご記入をお願いします!^^」
お客様
「んー、まだまだ、ちょっと・・・」
私
「分かりました!では、どうすれば私共とお話をすすめさせていただけますか?」
お客様
「ははっ!そうですね、そう直球で言われてしまうと・・・んー・・・参ったな」
私
「もういろんなメーカーさんを、ご見学されてるんでしょう?」
お客様
「そうですね^^」
私
「もう、良いじゃないですか!決めましょうよ!^^うちで」
お客様
「ははっ!決めましょうよって言われても・・・^^;」
私
「お奥様はいかがですか?もしかして、もう私共で建てても良いかな?って思ってるのであれば、素直にそうおっしゃってください^^」
ここで、みなさんが、笑っていました。
私
「お母様も、もうおつかれですよね?」
お客様
「分かりました。じゃ、アンケートは書きますよ^^」
私
「ありがとうございます!では、前向きにお話をすすめさせていただけるということで^^」
お客様
「いやいや、とりあえず、アンケート?には書きますよ^^;」
このような感じで、結局、商談に入ることになりました。
あ、普段はこのような接客はしていませんよ。もう名前しか教えてくれないで有名だったので、切っても良いや。と思って勢い良くいっただけです^^;
しかし、フタを開けてみると、建て替え、二世帯、今すぐ、現金払い、地主さんだったんですね。
私は、このお客様は、非常に警戒心が強いので、本音で商談し、変なセールストークを使わないように気をつけました。
もちろん、競合他社も後から参入ですね。お客様が声をかけたからです。
でも、すでにそのときは、私の方が何度もお客様と会っていましたので、競合他社へのトラップもしっかりとかかっていました。
いつものセオリー通り、お母様がかなりの資金援助をされるので、お昼間に何度も顔を出して、話を聞きました。
奥様も自宅にいつも、いらっしゃったので、ご自宅で話を伺い、現状の不便なところなどを徹底的に何度も聞いていました。
その都度、設計の担当者に伝えていき、アポイントの合間に、どんどんプランを見せに行っては、また要望を聞き、かなりの提案書が完成していました。
もう、ここはスピード勝負で決まる!と考えていたんですね。もう今すぐ客でしたので、先行逃げ切りです。
その甲斐もあって、商談の当日、
お母様
「もう、渋谷さんの早さには感心しましたよ^^」
私
「では、もうご満足いただけましたでしょうか?」
奥様
「ええ、もう大満足です」
すると、お母様の方から、
お母様
「最初いくらいれるんですか?」
私
「○○万円ですね。大丈夫でしょうか?」
お母様
「ええ、お金は大丈夫だけど、銀行で振り込むんですか?現金ですか?」
私
「どちらでも良いのですが、大金なので、銀行さんの方が安心ではないでしょうか?」
お母様
「じゃあ、そうですね。明日いける?」
奥様
「明日は、私いないよ」
お母様
「土日は休みですものねー」
私
「私でよろしければ、明日、クルマで一緒に銀行さんまでお送りいたしましょうか?」
奥様
「そうね、その方が安心だし、確実ですね^^」
私
「では、明日○時に、お迎えいたしますね」
お母様
「はい、分かりました。じゃ、家に帰って、通帳を探しておかなきゃ・・・」
もう、ここまでくれば安心です。私は、100パーセント契約できたと感じました。
私
「では、こちらの方でも、契約書を作成しまして、一緒にお持ちしますよ。そのときにサインをいただければと思います」
今思えば、ここで一つのミスを犯していました。
そうです、もうこの時点で、契約書の下準備をしておいて、すぐにでも作成してサインもらうべきでした・・・
しかし、時すでに遅しです。
ものの見事に、その夜、お客様から連絡がきました。
なんと!断りの電話どころではなく、もう、他の会社と契約したと!
私は、何かの間違いではないかと思い、「え、契約はしていないんでしょ?」と思わず聞き返していました。
でも、契約書にサインをしたというのです。
私は、そんなバカな!と思い、すぐさま、そのお客様の自宅に、夜遅く訪問しました。
すると、お母様と奥様が対応してくれました。
私が理由を確認すると・・・
なんと、その日の夜、ついさっき、あるメーカーが提案書と契約書を持って、自宅に来たとのこと!
なんでそんなことが出来たのか?それは、ご主人様が呼んでいたのです。
そして、お母様から、
お母様
「どうしても、○○ホームの方が良いって言うのよ。子供達もそれで良いと言うから」
私
「でも、お昼間、ご主人様は何もおっしゃってなかったような・・・」
奥様
「いえ、考えていたみたいで。だって、100万円用意してたしねー」
私
「え?お金も用意してたんですか?失礼ですが、ご主人様はご在宅ですか?」
お母様
「・・・いるけど、出てこないのよ・・・」
すると、奥様が、小声で。
奥様
「実は、うち、養子なんですよ。だから、あちらのお家のこともあって、主人に決めてもらった方が何かと・・・」
ここで、すべてのことが理解できました。
要は、ご主人様は、養子だったのです。
最初は、そのご主人様に、私が気に入られ、商談に入ったのですが・・・
その私が、昼間、何度も奥様とお母様に会いに行き、要望を聞いて、プランを提案する。
そうです、この行為が、ご主人様の意見は聞かないと思われたんですね。
もちろん、私は、ご主人様が養子などとは知りません。だからこそ、奥様に気を使い、喜んでもらおうとしていたのです。
それが、まったくの逆効果になってしまいました。
それらしいことを、奥様がおっしゃっていました。その証拠に、ご主人様は、私には顔を見せてくれません。
それから詳しく話を聞いてみると、競合である、○○ホームの住宅営業マンは、夜、ご主人様がご在宅のときに訪問して、上がり込んで話をしていたと!
完全に私のミスでした。そうです、聞き取り不足だったんですね・・・
それから私は、養子のご家族の場合、奥様が席を外されたときを見計らって、
私
「このような提案で大丈夫ですか?何かご主人様のご要望はありませんか?私が、押し込んでいきますので^^」
と、ご主人様にきちんと意見を、コッソリと聞くようにしていきました。
例えば、書斎などをこちらから提案したり、ご主人様のご両親が泊まれるお部屋を提案したり。
すると、大変喜ばれます^^
このように、聞き取りって、間取りや資金のことだけじゃないんですね。
お客様の家族構成の状態や、心情、気持ちなどなど、家づくり以前のことの方が大切だったりします。
家づくり以前のお客様の情報を汲み取ることも住宅営業マンとしての大切な役割ですから^^
ちょっと長くなりましたが、よろしくお願いいたします。